スコットランドのインディペンデントボトラー(独立瓶詰業者)として名高い「アデルフィ社」が手がける、知る人ぞ知る極上のブレンデッドスコッチウイスキー。
それが今回ご紹介する「マクリーンズ・ノーズ(Maclean’s Nose)」です。
ブレンデッドでありながらモルト(麦芽)原酒の比率がなんと70%を超え、日頃から好んで飲んでいるアイラモルトやタリスカーにも通じる「心地よい潮気とピートスモーク」をしっかりと感じられるこの1本。今回は、お肉の旨味と大根おろしのさっぱり感がたまらない「和風ハンバーグ」を合わせる、和洋折衷のペアリングを我が家の晩酌風景とともにお届けします。
我が家の晩酌ノオト:マクリーンズ・ノーズ
週末の夜。キッチンからハンバーグが焼ける香ばしい匂いが漂ってくる中、テーブルに新しいボトルを用意していると、料理を運んできた妻が不思議そうな顔をしました。
テイスティング・レポート

西ハイランド産(主にアードナムルッカン)とキャンベルタウン産のシングルモルトを贅沢にブレンドし、シェリー樽原酒もたっぷり使用。度数46%でボトリングされた、採算度外視とも思えるスペックのブレンデッドウイスキーです。
香り(Nose)
グラスに注ぐと、まず焦がしたオレンジの皮のような柑橘系の香りと、海風を感じる潮気、そして焚き火のような優しいピートスモークが立ち上がります。奥のほうからは、シェリー樽由来の桃のシロップや、香ばしい麦の甘いアロマ、ダークチョコが顔を出します。
味わい(Palate)
46%という度数を感じさせないソフトな口当たり。チョコレートやハチミツのようなリッチな甘みに若干のドライフルーツも感じられると共にオレンジピールのような爽快さが広がり、そのすぐ後から、穏やかなスモークと少しの塩気が絶妙なバランスで追いかけてきます。モルト比率70%という数字が納得できる、非常に厚みのあるボディです。
余韻(Finish)
心地よいスモークの香りと、シトラスピールの微かなビター感がじんわりと長く続きます。ブレンデッド特有のアルコールの嫌な刺激は全くなく、上品で綺麗なフィニッシュです。
【テイスティング総評】
「これがこの価格帯で買えるのか」と驚愕するほどのコストパフォーマンスを誇ります。シングルモルトを飲んでいるかのような錯覚に陥るほどのモルトの主張がありながら、グレーンウイスキーが全体を丸くまとめている印象。スモーキーでありながら甘みも豊かで、毎日でも飲みたくなるハイクオリティなスタンダードブレンドです。
おすすめの飲み方とペアリング
柑橘と煙が弾けるスモーキーハイボール
マクリーンズ・ノーズはストレートでももちろん美味しいですが、ハイボールにするとそのポテンシャルがさらに爆発します。炭酸で割ることで、モルトの甘みよりも「柑橘系の爽やかさ」と「焚き火のスモーク」が際立ち、食中酒として最強の存在へと変化します。
因みにオン・ザ・ロックスでは甘みと酸味のバランスが崩れ、余韻の苦みが強いですね。 オン・ザ・ロックスはイマイチな気がします。飲んでいくうちの味わいの変化は、氷が若干溶けた程度では、マイルドになる程度でやはりゴムっぽさが私は気になりました。
至高のペアリング:和風ハンバーグ

大根おろしをたっぷりと乗せ、ポン酢をかけた熱々の「和風ハンバーグ」に、スモーキーなハイボールを合わせてみます。
ポン酢の柑橘感とウイスキーのシトラス香がリンクし、ピートスモークがハンバーグの肉汁と絡み合う。大根おろしのさっぱり感も相まって、和と洋が口の中で完璧なマリアージュを奏でます。
マクリーンズ・ノーズをおすすめする方
- シングルモルト好きも納得できる、飲みごたえのあるブレンデッドウイスキーを探している方
- 潮気やピートスモークなど、西海岸系のウイスキーの風味が好きな方
- ハンバーグや肉料理などの和食にも合わせやすい、ハイボール向けのボトルを常備したい方
- コストパフォーマンスに優れた、日常使いのハイクオリティなウイスキーを求めている方
まとめ

偉大なウイスキーライターの「鼻」と、雄大な自然の岩岬の名を冠した「マクリーンズ・ノーズ」。
70%という驚異のモルト比率が生み出すリッチな甘みと、心地よいピートスモークのバランスは、日々の晩酌を間違いなく豊かにしてくれます。和風ハンバーグという日本の家庭料理の定番とも完璧に寄り添い、どんな食事にも合わせやすい懐の深さを見せてくれました。
さて今夜も記事を書き終え思ったのが、海外のウイスキーファンに向けても、この「和の柑橘とピート」の素晴らしい組み合わせや、こうしたスコッチの奥深さをいつか発信できたら面白いかもしれないな、と密かにブログの構想を練りつつ……。
明日もまた、素晴らしいウイスキーとの出会いがありますように。乾杯。
