「ウイスキー作りはアートである」
そんな信念のもと、既存の枠に囚われない革新的なブレンデッドウイスキーを次々と生み出してきたのが、ロンドンに拠点を置く「コンパスボックス社」です。
今回ご紹介するのは、彼らの新たな定番(コアコレクション)として誕生した「コンパスボックス クリムゾンカスク(The Crimson Casks)」。
終売となった人気銘柄「スパイスツリー」と「スパニアード」の魅力を受け継ぐように、シェリー樽やレッドワイン樽を贅沢にブレンドしたこの1本は、リッチな甘みとスパイシーさが見事に調和した芸術的な味わいです。今回は、樽由来の深いコクに寄り添う「焼き菓子(カステラ・フィナンシェ)」を合わせる、少し優雅な晩酌風景をお届けします。
我が家の晩酌ノオト:妻と味わう、革新的なブレンデッドアート
週末の夜。夕食も終わり、のんびりとしたティータイム……ではなく、ウイスキータイムの準備をしていると、妻が小皿に可愛らしいお菓子を乗せてやってきました。
テイスティング・レポート

アベラワー村近郊の蒸留所やグレンマレイ、ベンリネスなどのシングルモルトをブレンド。約73%がシェリー樽、約6%が赤ワイン樽、そして彼らの代名詞でもあるヘビートーストしたフレンチオーク樽などが絶妙なバランスで配合され、度数46%でボトリングされています。
香り(Nose)
グラスに注ぐと、まずチェリーやプラムジャムのような深紅の果実の香りが立ち上がります。続いて、カルダモンやクローブなどの温かみのあるスパイス、そしてチョコレートファッジやハチミツの濃厚で甘いアロマが複雑に絡み合います。
味わい(Palate)
46%という度数を感じさせない、リッチで滑らかな口当たり。ダークチェリーやレーズンのようなドライフルーツの甘みと、トフィーやチョコレートのコクが広がります。中盤からは、フレンチオーク樽由来のシナモンやナツメグのようなスパイシーな刺激が心地よいアクセントとして全体を引き締めます。
余韻(Finish)
甘さとスパイシーさの余韻が長く続きます。オーク樽の香ばしさと共に、ブラウンシュガーやハチミツのような深いコクが口の中に残り、非常に満足感の高いフィニッシュを迎えます。
【テイスティング総評】
「スパイスツリー」のスパイシーさと、「スパニアード」のシェリー&ワイン樽の豊かな甘みを見事に融合させたような、非常にエレガントでリッチなブレンデッドモルトです。甘みだけではなく、奥深いスパイス感が全体を支えているため、単調にならず、じっくりと味わいの変化を楽しむことができます。コンパスボックスのブレンド技術の高さが光る、素晴らしい完成度です。
おすすめの飲み方とペアリング
じっくりと香りが開くストレート・ロック
クリムゾンカスクの複雑な香りと濃厚な甘みを堪能するなら、まずはストレートがおすすめです。少量の加水をすると、さらに華やかな果実味とスパイスが開いていきます。時間をかけて楽しむなら、氷が溶けるにつれて味わいがマイルドに変化していくオン・ザ・ロックスも絶品です。
ハイボールにするとフルーティな甘さにほんのりとレーズンが香るようなハイボールなので、好きな方も多いのではないでしょうか。
至高のペアリング:焼き菓子(カステラ・フィナンシェ)
しっとりとしたカステラと、バターの香りが豊かなフィナンシェ。この優しい甘さの焼き菓子に、クリムゾンカスクを合わせてみます。
バターや卵の豊かな風味を持つ焼き菓子は、シェリー樽や赤ワイン樽由来のリッチな甘みとフルーティーさを持つクリムゾンカスクと完璧に調和します。
コンパスボックス クリムゾンカスクをおすすめする方
- シェリー樽やワイン樽由来のリッチでフルーティーな甘みが好きな方
- コンパスボックスの「スパイスツリー」や「スパニアード」のファンだった方
- カステラやフィナンシェ、チョコレートなどのスイーツと合わせてウイスキーを楽しみたい方
- デザイン性の高いボトルで、日常にちょっとしたアートな気分を取り入れたい方
まとめ

ウイスキー作りをアートとして探求し続けるコンパスボックスが放つ、新たな傑作「クリムゾンカスク」。
その深紅の果実とスパイスが織りなす複雑でリッチな味わいは、飲むたびに新しい発見を与えてくれます。フィナンシェやカステラといった焼き菓子とのペアリングは、日々の喧騒を忘れさせてくれるような、優雅で至福のひとときをもたらしてくれました。
ドライフルーツのような甘さにスパイスを感じる味わいでとても美味しいのですが、価格的にも競合は多いですね。同程度の価格で言えばシングルモルトのアベラワーを選んでみるのもいいですね。
明日もまた、素晴らしいウイスキーとの出会いがありますように。乾杯。
