スコットランドの北ハイランド地方、荒涼とした海岸沿いにひっそりと佇む蒸留所から生み出される、世界中のウイスキー通を唸らせる一本があります。それが「クライヌリッシュ(Clynelish)」です。
超有名ブレンデッドウイスキー「ジョニーウォーカー ゴールドラベル」の重要なキーモルト(中核となる原酒)としても知られていますが、シングルモルトとしてのクライヌリッシュ14年は、他にはない「ワクシー(蜜蝋のような滑らかさ)」という唯一無二の個性を放っています。
今回は、この魅惑のハイランドモルト「クライヌリッシュ14年」の奥深い味わいと、知る人ぞ知る極上スイーツ「Jewelry Box(ジュエリーボックス)」のレーズンバターが織りなす、反則級のマリアージュを我が家の晩酌風景とともにお届けします。
我が家の晩酌ノオト:クライヌリッシュ14年
週末の夜。今夜は少しリッチな気分でウイスキーを楽しもうと、お取り寄せしておいた特別なスイーツを冷蔵庫から取り出しました。お気に入りのカッティングボードにクラッカーを並べていると、妻が目を輝かせてやってきました。
テイスティング・レポート:クライヌリッシュ14年レビュー

クライヌリッシュ14年は、その滑らかな口当たりの中に、海沿いの蒸留所らしい微かな潮風と、花や果実の複雑なアロマを内包しています。
香り(Nose)
グラスに注ぐと、まず蜜蝋やキャンドルを思わせる柔らかなワクシーさが立ち上がります。続いて、蜂蜜、マンダリンオレンジ、 りんごのフルーティな甘酸っぱさ、そして微かに海風の塩気が混ざり合う、非常に気品のあるフローラルな香りです。
味わい(Palate)
口に含んだ瞬間にわかる、驚くほど滑らかでオイリーな口当たり。そこから、オレンジマーマレードのようなフルーティーな甘みと、麦芽のコクが口いっぱいに広がります。奥のほうからマスタードや微かなジンジャーのような、心地よいスパイス感が全体を引き締めます。
余韻(Finish)
蜂蜜の甘い余韻と、かすかなドライな塩気が長く、優しく舌にまとわりつきます。重すぎず、かつ軽すぎない、絶妙なバランスのフィニッシュです。
【テイスティング総評】
クライヌリッシュ最大の特徴である「ワクシー(Waxy)」な質感が見事に表現された、ハイランドモルトの傑作です。オイリーで濃厚な口当たりがありながらも、柑橘系のフルーティーさと爽やかな潮風のバランスが秀逸で、飲むたびに新しい表情を見せてくれる奥深さを持っています。
おすすめの飲み方とペアリング
ストレート(イチオシ!)
クライヌリッシュ14年のエレガントでリッチな香りと、独特のワクシーな質感をダイレクトに楽しむなら、やはりストレートが圧倒的なイチオシです。少しずつ口に含み、体温で開いていく蜂蜜やオレンジの香りをじっくりと堪能してください。
オン・ザ・ロックスで飲むとギュッと味わいが凝縮されたかのような、蜂蜜の甘みも余韻のビターさも強く感じられます。氷が溶け出すと、徐々にフルーティさも取り戻しますが、ロックはフルーティさよりも口当たりの甘みが強く、ほろ苦さも強まる印象ですね。
ハイボールはりんごの甘酸味にほのかに甘味があり、キレが良い爽快なフルーティさがとても良いですね。余韻に向けての若干のスパイスや潮っ気もハイボールでは感じやすく様々な表情を見せてくれるような感覚です。
至高のペアリング:Jewelry Boxのフルーツバター

たっぷりとフルーツバターを乗せたクラッカーに手を伸ばし、クライヌリッシュと合わせてみます。
瀬戸内の豊かな恵みを普段から楽しんでいる我が家ですが、福井からお取り寄せしたこの「Jewelry Box」のレーズンやレモンといったフルーツバターの酸味とコクは、クライヌリッシュの持つ蜜蝋のような滑らかさと最高のシンクロを見せてくれました。
クライヌリッシュ14年をおすすめする方
- 他のウイスキーにはない「ワクシー(蜜蝋のような滑らかさ)」な個性を体験してみたい方
- 蜂蜜やオレンジのような、華やかで厚みのあるフルーティーな甘みを好む方
- レーズンバターやスイーツ、リッチなおつまみとウイスキーを合わせるのが好きな方
- ジョニーウォーカーのゴールドラベルが好きで、その核となるシングルモルトを味わってみたい方
まとめ

ハイランドが誇る魅惑のワクシーモルト「クライヌリッシュ14年」。
そのオイリーで滑らかな口当たりと蜂蜜のような甘さは、ウイスキー単体でも素晴らしい完成度を誇ります。しかし、Jewelry Boxのレーズン&レモンフルーツバターという最高のお供を得ることで、その魅力は何倍にも膨れ上がります。バターのリッチなコクとウイスキーの滑らかさが同調し、お互いのフルーツ感が弾けるこの体験は、まさに大人のための極上のデザートです。
執筆を終えてふと思い出す。「つい最近クライヌリッシュもラベル変更したんだよなぁ。また飲んでみなくちゃ。」
明日もまた、素晴らしいウイスキーとの出会いがありますように。乾杯。
