バーボンウイスキーといえば、荒々しくてパンチのある男らしいお酒。そんなイメージを持っている方にこそ、ぜひ飲んでいただきたい美しくエレガントな銘柄があります。
それが今回ご紹介する「フォアローゼス(Four Roses)」です。
ボトルに描かれた4輪の深紅のバラ。そこには、ある青年の情熱的なプロポーズにまつわる、ロマンチックな誕生秘話が隠されています。花や果実を思わせる華やかな香りと、驚くほど滑らかな口当たりを持つこのウイスキーは、数あるバーボンの中でもひときわ洗練された存在です。
今回は、この甘く優しい「薔薇のバーボン」を、次男が買ってきてくれたほろ苦く甘い「チョコ&コーヒー ビスケット」と合わせる、心温まる晩酌風景をお届けします。
我が家の晩酌ノオト:次男と紐解く、深紅のバラのロマンス
週末の夜。夕食も終わり、ダイニングテーブルに美しいバラのラベルのボトルを出していると、次男がお茶請けのビスケットの箱を持ってやってきました。
テイスティング・レポート

フォアローゼス蒸溜所では、異なる2種類のマッシュビル(穀物の配合レシピ)と5種類のオリジナル酵母を掛け合わせ、全10種類の原酒を別々に造り分けています。このスタンダードボトル(イエローラベル)は、その10種類の原酒を絶妙なバランスでブレンドして生み出された、芸術的な1本です。アルコール度数は40%。
香り(Nose)
グラスに注ぐと、一般的なバーボンのような接着剤っぽさ(エステリーさ)は少なく、洋梨やリンゴ、そしてバラの花を思わせる非常に華やかでフローラルな香りが立ち上がります。奥からはちみつやバニラ、かすかなスパイスの甘いアロマが優しく香ります。
味わい(Palate)
口当たりは驚くほど滑らかでまろやか。トウモロコシ由来のしっかりとした甘みと、プラムやチェリーのようなフルーティーな果実味が口いっぱいに広がります。オーク樽の香ばしさと、キャラメルのようなコクがバランス良く調和しており、アルコールのツンとした刺激を感じさせません。甘すぎず思ったよりもサッパリと飲める味わい。なによりめちゃくちゃ飲みやすいです。
余韻(Finish)
フローラルな香りの余韻と、バニラや蜂蜜の優しい甘みが心地よく続きます。スッキリとしていてキレが良く、次の一口を自然と誘うような軽やかなフィニッシュです。
【テイスティング総評】
「バーボンはキツくて飲みにくい」という先入観を見事に打ち砕いてくれる、極めてエレガントで華やかなウイスキーです。10種類もの原酒をブレンドすることで生まれる複雑さと滑らかさは、低価格帯のバーボンの中でも群を抜いており、日常の晩酌を優雅に彩ってくれる素晴らしい完成度を誇ります。
おすすめの飲み方とペアリング
華やかな香りを弾けさせる「ハイボール」と「ロック」
フォアローゼスのフローラルな香りを満喫するなら、炭酸の弾ける「ハイボール」がおすすめです。爽やかな果実味と優しい甘さが引き立ち、食中酒としても大活躍します。食後にじっくり楽しむなら、氷が溶けるにつれてバニラの香りがまろやかに開いていく「オン・ザ・ロックス」も至福の味わいです。
至高のペアリング:チョコ&コーヒー ビスケット

今回は、香ばしいビスケットの片面にチョコレート、もう片面にコーヒー風味の生地があしらわれたお菓子を合わせてみます。
バーボン由来のバニラ香と、お菓子のチョコレート&コーヒーが織りなす完璧な同調。華やかなバラの香りが全体をエレガントにまとめる、うっとりするようなペアリングです。
フォアローゼスをおすすめする方
- バーボン特有の接着剤のような香りが苦手で、華やかで飲みやすい銘柄を探している方
- 洋梨やリンゴ、お花のようなフルーティーで甘い香りのウイスキーが好きな方
- チョコレートやコーヒーを使ったスイーツと合わせて、リッチな家飲みを楽しみたい方
- ロマンチックなストーリーを持つ、お洒落でボトルデザインの美しいお酒を探している方
まとめ

情熱的なプロポーズの物語から生まれ、今なお世界中で愛され続ける「フォアローゼス」。
その洗練されたフローラルな香りと滑らかな口当たりは、バーボンの荒々しいイメージを覆すほどのエレガントさに満ちています。チョコ&コーヒービスケットのほろ苦い甘さとのペアリングは、週末の夜を甘く、そして優雅な時間へと変えてくれました。
さて記事を書き終えグラスにほんの少しだけ残ったフォアローゼスの氷をカランと鳴らし、その華やかで優しいバラの香りに身を委ねながら、静かに更けゆく夜を楽しもうと思います。
明日もまた、素晴らしいウイスキーとの出会いがありますように。静かな夜に、乾杯。
