近年、国内外で人気が高まり続け、価格の高騰や品薄が当たり前となっているジャパニーズウイスキー市場。そんな状況の中で、業界に大きな衝撃を与えた1本のボトルがあります。
それが、広島県のサクラオブルワリーアンドディスティラリー(サクラオB&D)がリリースしたブレンデッドジャパニーズウイスキー「SOGAINI(ソガイニ)」です。
日本洋酒酒造組合の厳しい「ジャパニーズウイスキー」の定義を完全にクリアした自社製原酒100%でありながら、なんと2,000円台という驚異的なコストパフォーマンスを実現。今回は、品質・香り・味わいの全てを“そがいに(そんなに)”詰め込んだ話題の新作を、我が家の晩酌風景とともにじっくりとレビューしていきます。
我が家の晩酌ノオト:ソガイニ(SOGAINI)
週末の夜、夕食の片付けを終えてダイニングテーブルでグラスを用意していると、見慣れないボトルを見つけた妻が不思議そうな顔をして近づいてきました。
テイスティング・レポート:ソガイニ(SOGAINI)

サクラオB&Dが誇る「海と山」の異なる環境で熟成された原酒のブレンド。その味わいは、価格からは想像できないほどの奥行きを持っています。
香り(Nose)
グラスに注ぐと、バニラやバナナを思わせる甘くみずみずしい香りがふわりと立ち上がります。続いて、オレンジなどの熟した柑橘系の爽やかさと、ローズマリーのようなハーブのニュアンス。そして奥の方に、瀬戸内海沿いの桜尾貯蔵庫に由来する微かな潮風の気配が美しく重なり合います。
味わい(Palate)
口に含むと、アルコール度数40%のトゲトゲしさはなく、非常にマイルドで滑らかな口当たりです。ミルクチョコレートのようなリッチな甘みと、熟したみかんを思わせる柔らかな酸味が口いっぱいに広がります。高いモルト比率のおかげで、しっかりとした麦芽のコクと飲みごたえも感じられます。
余韻(Finish)
フルーツの甘酸っぱさが引いていくと、最後はビターチョコレートのような心地よいほろ苦さと、樽由来のウッディな余韻が静かに長く続きます。甘ったるくならず、スッキリと上品にフェードアウトしていきます。
【テイスティング総評】
「これが本当に2,000円台のウイスキーなのか?」と疑いたくなるほどの圧倒的な完成度です。若い原酒特有のアルコールの嫌な刺激が見事に抑えられており、チョコレートのような甘みと柑橘の酸味、そしてビターさのバランスが絶妙に調和しています。日常の晩酌をワンランク上の時間に変えてくれる、まさに神コスパの1本です。
おすすめの飲み方とペアリング
ストレート(イチオシ!)
ハイボールで食事を楽しんだ後は、豊かなモルトの風味とチョコレートのようなリッチな甘みをダイレクトに堪能できるストレートが圧倒的なイチオシです。少しずつ口に含み、体温で開いていく香りをゆっくりと楽しんでみてください。
もちろんハイボールも甘口ハイボールで美味しいです。主張が強くないのでどんな料理にも合わせやすいですね。
ハイボールで楽しむ:イカフライ&エビフライのサクサク海鮮コンボ

SOGAINIは、炭酸で割ることで柑橘系の爽やかな香りがパッと弾け、非常に爽快なハイボールになります。これに合わせたいのが、揚げたての海鮮フライです。
至高のペアリング:オランジェット
ストレートで楽しむSOGAINIの魅力を極限まで引き上げるのが、オレンジピールのチョコレート掛け「オランジェット」です。
SOGAINIが持つ独自の風味と、オランジェットのビターな甘酸っぱさは、お互いの長所を完璧に補完し合う至高のマリアージュです。
ソガイニ(SOGAINI)をおすすめする方
- 2,000円台で買える本格的で美味しいジャパニーズウイスキーを探している方
- チョコレートのような甘みと、柑橘系のフルーティーな酸味のバランスを好む方
- ハイボールでエビフライやイカフライなどの揚げ物を爽快に楽しみたい方
- 広島の桜尾・戸河内という、海と山の異なる貯蔵庫が育んだ原酒の個性を手軽に味わいたい方
まとめ

広島のサクラオB&Dが、ウイスキーファンへの想いを“そがいに”詰め込んで世に送り出した「SOGAINI」。
ジャパニーズウイスキーの伝統的な製法を守り抜きながら、誰もが日常で楽しめる価格帯を実現したその企業努力と情熱には、ただただ脱帽するしかありません。海鮮フライとハイボールで爽快に喉を潤し、食後はオランジェットとストレートでじっくり語り合う。瀬戸内海を挟んだお隣の県から生まれたこの素晴らしい挑戦は、私たちの晩酌の時間を、より豊かで楽しいものにしてくれました。
記事の執筆を終えキッチンに降りると、お皿に残った最後の一切れのオランジェットをつまみ、SOGAINIのグラスをゆっくりと傾けます。瀬戸内の穏やかな潮風と、チョコレートのようなビターな甘い余韻に身を委ねながら、静かに更けゆく夜を楽しもうと思います。
明日もまた、素晴らしいウイスキーとの出会いがありますように。乾杯。
